Cells Alive Freezing Technology

科学と共に深化を続ける、精密凍結CAS

発表論文の一部紹介

“Safe and efficient method for cryopreservation of human induced pluripotent stem cell-derived neural stem and progenitor cells by a programmed freezer with a magnetic field”
(磁場下プログラムフリーザーによる安全かつ効率的なヒト人工多能性幹細胞由来神経幹/前駆細胞の凍結保存)

慶應義塾大学医学部生理学教室(岡野栄之教授)と同整形外科学教室(中村雅也教授)は、株式会社アビー、日本ユニシス株式会社との共同研究により、ヒトiPS細胞由来の神経幹細胞の安全 かつ効率的な凍結保存技術を開発し、従来の緩慢凍結法と比較し、凍結融解後の細胞生存率 を向上させることに成功しました。 患者さん自身の細胞からiPS細胞を樹立し、現行の培養法で神経幹細胞へ誘導して移植する自家移 植では、脊髄損傷に対する最適な細胞移植時期に細胞の生成が間に合いません。そこで本研究チーム は、京都大学iPS細胞研究所のiPS細胞バンク構想に基づいた他家移植を計画していま す。これを実現するためには、iPS細胞バンクから譲渡を受けたiPS細胞を神経幹細胞へ誘導し、凍結 保存しておく必要があり、細胞生存率の高い保存方法が求められていました。 本研究成果は、2016年1月22日付「Neuroscience Research」オンライン版に公開されます。

西山 雄一郎

​慶應義塾大学医学部

岩波 明生

​慶應義塾大学医学部

神山 淳

​慶應義塾大学医学部

​ほか10名

Neuroscience Research Online

Neuroscience Research 107 (2016) 20–2

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OF-011 科学海洋掘削におけるCAS凍結法を用いた生物学的研究用サンプルの保管について
(物質循環・地球微生物学,口頭発表)

【目 的】科学海洋掘削による海底下生命圏の発見により、地球全体の微生物のバイオマス分布や代謝機能に関する研究 が注目されている。地球深部探査船「ちきゅう」をはじめとする掘削プラットフォームで採取された試料は、地球科学や 生命科学に関連する幅広い学術研究に用いられ、人類の貴重な科学資産の一つとして、その適切な保管・品質管理が必要となっている。本研究では、生物細胞を壊さない凍結技術として注目されているCeLIAIivc System(CAS)を用いた低温掘削試料保管について検討を行った。 

肖 楠 

海洋研究開発機構高知コア研究所

諸野 裕樹 

海洋研究開発機構高知コア研究所

寺田 武志

マリン・ワーク・ジャパン

大和田 哲男

株式会社アビー

菅野 正也

株式会社アビー

稲垣 史生

海洋研究開発機構高知コア研究所

日本微生物生態学会講演要旨集 

日本微生物生態学会講演要旨集 (29), 89, 2013

日本微生物生態学会

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CAS, semantically Cell Alive System has been originated and developed by ABI. Co, Japan. CAS technology has brought about the innovation of food storage. Even after frozen, the food keeps the fresh flavor and taste. The mechanism is thought that freezing in the magnetic field prevents the microstructure from cryodamages, probably caused by ice crystal formation. Long-term storage with fresh taste enables to distribute delicious but delicate foods that had been consumed only in local area to urban area, regardless of time and distance. In addition to providing a chance to taste rare foods, CAS contributes to revitalization of local communities. As a next step, application of CAS for medical resources, i. e., cryopreservation of organs, tissues, and cells for transplantation is being undertaken. The project has started by cryopreservation of extracted wisdom teeth by Dr. T. Kawada and monkey ovaries by Dr. T. Sankai;teeth bank has been established and stored teeth may be implanted instead of lost teeth. Ovarial transplantation is hoped that the patients who has to be gonadectomized by medical reason leave the possibility of giving birth to own babies. And also,human hepatocytes that are cryopreserved for cell transplantation is being challenged by Dr. S.Enosawa. Relatively large amount of cells for the transplantation are frozen well by CAS system.

大和田 哲男

株式会社アビー

Organ Biology

Organ Biology 18(1), 71-78, 2011

一般社団法人 日本臓器保存生物医学会

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卵巣の凍結保存
Cryopreservation of the Ovary

卵巣の凍結保存技術は、がん患者、とくに若い女性に対し、治療に対する意欲を与えQOLを向上させるものである。現在の技術では、卵巣を切り分ける、スライスするなどの手法を用いなければならないが、まるごとの保存にも挑戦されている。卵巣は様々なステージの卵母細胞や複雑な内分泌機能を有した細胞を含んでいる。すなわち、形態、性質の異なる細胞で構成された臓器といえる。このような卵巣の凍結保存、移植による機能復帰に成功することは大きな意味をもっている。卵巣凍結技術の改変により肝臓、腎臓、心臓など様々な臓器の凍結保存が可能になるかもしれない。本技術は、臓器凍結バンクの構築につながる可能性をも有している。

山海 直

医薬基盤研究所霊長類医科学研究センター

大和田 哲男

株式会社アビー

京野 廣一

京野アートクリニック

日本哺乳動物卵子学会誌

日本哺乳動物卵子学会誌 27(3), 101-105, 2010-10-01

日本哺乳動物卵子学会

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目的: 医療行為の高度化が進む中、臓器移植の重要性が日々高まっている。臓器をそのまま凍結しておき、必要に応じて融解し宿主に移植することができれば、多くのヒトに臓器を提供することが可能になる。我々は、磁場を利用することで凍結の際に生成・成長する氷晶を小さく保つことで、組織の損傷を軽減させることをイメージし、主要器官の凍結に対する磁場の有効性を検討した。

結果: 凍結融解後、細胞培養実験においてサル心臓、マウス卵巣から細胞の増殖が認められた。組織学的検索においては、サル、マウス卵巣では卵胞卵の透明帯の肥厚化、間質細胞・卵胞上皮細胞・黄体細胞の収縮が観察された。サル精巣では精細管内での精上皮系列細胞の収縮があり、核や細胞の輪郭が不明瞭であった。しかし、両種共に組織構造に大きな損傷はなかった。
 
考察: 本法により凍結融解した組織に生存細胞が存在することが確認できた。ヒトへの臨床応用を目指す場合、サル類を実験対象とする意義は大きい。今後さらに検討を重ねることで、様々な臓器の保存に有用な手法となる可能性が示唆された。

京野 志保 

LC京野|霊長類センター

大和田 哲男

株式会社アビー

羽鳥 真功

(独)医薬基盤研究所霊長類医科学研究センター

京野 廣一

LC京野

藤井 和博 

株式会社アビー

下澤 律浩 

(独)医薬基盤研究所霊長類医科学研究センター

中村 紳一朗

予防衛生協会

羽鳥 真功

(独)医薬基盤研究所霊長類医科学研究センター

山海 直

(独)医薬基盤研究所霊長類医科学研究センター

霊長類研究 Supplement

霊長類研究 Supplement 22(0), 89-89, 2006

日本霊長類学会

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